第4回中国中小企業博に出展、視察報告書
平成19年9月
(社)東京包装協会(会長・太田幸一氏)は、九月十五日から十八日まで中国・広東省広州市で行われた第四回中国国際中小企業博覧会および中日中小企業博覧会に参加出展し、また中国の包装事情を視察した。
第四回展中国国際中小企業博覧会概容
従来の広州交易会と違った点は、規模が大きく、世界で二番目という広大な規模で第一回展は一九五〇社が出展し、一一万八〇〇〇人が来場した。
第二回展は2005年九月12日~十五日に開催され全体で三六八二社出展・来場者一九万八〇〇〇人、第三回展は昨年開催され、三九七〇社出展・その中に十八ヶ国の外国企業の出展が九四八社あり、来場者も五〇ヵ国以上におよび二一万人を数えた。
今回の第四回展は、中国国際中小企業博覧会の総小間数六〇〇〇、その内訳は中国国内四二〇〇小間、日本およびその他の国から一八〇〇小間が出展した。
電子設備、通信機器、家電、機械装置、紡績服装、玩具工芸品、食品、飲料、家具電飾、陶磁器、消耗品の展示のほか、政府機関、団体、大学、各種中小企業、金融業、大型連鎖企業が出展し、日本、香港、マカオそして台湾等のブースが設置されていた。
日本からは中国に進出している大手メーカーの自動車、電気、家電、通信機、鉄鋼、化学、機械、原材料の著名メーカーがこぞって出展し、日本の高い技術レベルを展示した。
当協会は政府機関・団体のブースB-15に一小間の出展を行った。
この展示場は二階に中国各省の中小企業が出展、四階に日本、中国、香港、マカオ、台湾などの外国企業が約一〇〇〇小間、一階に政府機関、大学、中国企業などで一〇〇〇小間以上が出品されていた。
この四階の部分をジャパンフェア・イン広州と銘打って日本企業が出品していた。
中小企業のフェアなのに何故か、自動車のトヨタ、日産、ホンダも出品してこのフェアに花を添え、来場者を呼び込んでいた。その他、今中国で人気のブランド米「秋田こまち」などのブースに黒山の人だかりを作っていた。それも炊飯した米を食べさせ、美味しいと称賛の声の連発が聞かれていた。また飲料メーカーのブースでは実に美味しいと眼が釣りあがるほどの賛辞が聞かれた。
ジャパン・フェア・イン広州出展経過と、概容
出展のきっかけは、当協会は中小企業の団体であり、ジェトロのほか経済産業省と中小企業庁、日本商工会議所からも参加の打診を受け、当協会七月理事会において議題として提出し検討した結果、参加することを決め、出展に向けての準備に着手した。
参加者の募集に当たっては、現在の景気状況を考慮すれば会員全員に勧誘の案内を出しても少ないだろうから理事のみの参加にすることとし、一応は協会の行事のため全会員に案内は行ったが、結局、当協会からは太田会長のほか六名が参加しての視察旅行となった。
この間、ジェトロと展示物の輸送の件などについて打合せを行った。なかでも最も日本で問題となっていることは、知的財産権であり、これを中小企業として展示した場合の保護の問題等であった。同協会では、協会の会員名簿と取扱品目を記したパネルを掲示することにした。その他の資料として二社が独自の展示物を持参し展示した。
これらの資料ブースの机の上に置いて「ご自由にお持ち帰り下さい」と書いた案内を掲示して、来場者に事由に持ち帰ってもらった。
しかし、持参したパンフレットは最終日まではもたず、三日目でなくなってしまい、最終日には掲示品だけの案内になった、中国の日本に対する関心の高さが推察される。
結び
とにかく中国のあらゆる産業が、活気を呈している、この数年は10%以上の経済成長をしている特に近年一般消費者向けの包装資材の伸びが年平均20%近い成長をしており、中国の沿岸部だけでなく内陸部にも経済成長がおよび、今回の包装展は中国国際中小企業博覧会として単に包装資材だけでなく遠く黒龍省からの特産品の展示即売会から自動車関係の重要部品まで数多く範囲の商品が展示され、中小零細の企業から中堅の中小企業まで幅広い企業が博覧会の会場で商談を繰り広げる様は、日本では見られない光景です。今後、日本人全体が内向きならずに海外の情勢注意を払わなければなりません。それには最先端の企業の内需、外需、消費者、設備資材などの分野別に定点観測することをおすすめいたします。。中国の包装資材業界という狭い範囲だけではなく中国経済全体の動向が日本の消費者に影響を与えます。また、グローバル企業にとって中国市場はこれまでのように単なる生産基地だけでなく重要なマーケッになりつつあります。今回の展示物を見る限るでも同じ種類の商品でも企業ごとにかなりのばらつきがあり、玉石混合でどこを見るかによってその見解は異なりますが日本の消費者、企業も画一的に対応せず自己の意見をはっきりと示し自己責任もとで行動とらなければならないと思われる。