平成三〇年 年頭のご挨拶
平成三十年年頭所感
東京包装協会 会長 福本 芳久
新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
昨年も一般社団法人・東京包装協会の運営に対し、格別のご理解、ご協力を賜りましたこと、心より感謝を申しあげます。
二〇一七年を振り返りますと、年当初からアメリカのTPPからの脱退、イスラム過激派の無差別テロ、EU各国の政権の不安定化、イスラム国(IS)の掃討作戦の遂行、北朝鮮のミサイル発射を強行などにより、政治、安全保障、経済が不安定な状態になりました。日本においても森友問題に始まり東京都議選において歴史的な敗北、衆議院選で自民党が大勝と政治が混乱しました、又、東芝、日産、神戸製鋼と日本のトップ企業の不祥事が相次ぎましたが、そんな中で、一昨年の秋には1万7千円だった日経平均が12月に一時2万3千円台になり、いざなぎ景気越えたとの報道もあり、また、人出不足による人件費の上昇などを見ると、実体経済は、世間一般に言われているよりは順調に推移してように思われます。
二〇一八年は、北朝鮮、中国等を含めた日本の安全保障の問題、米国の保護主義をきっかけに世界規模での保護主義が今以上に強まること、中国発の政治、経済の動向による世界経済の混乱することなどの懸念材料もありますが、GDP成長率もプラス1.2%程度になるとの予想もあり、東京オリンピックの需要などもあり引き続き緩やかな回復基調続くと思われます。
昨年のわが包装産業界がどのように推移したかを見ますと、全国段ボール工業組合連合会の需要予測によると、平成二十九年(歴年)の段ボール需要は堅調なペースで推移し 1-12月累計では14億2900万㎡(前年比101,8%)程度となる見込みです。内訳をみますと、前年比では需要部門としては「通販・宅配・引越し用」、「包装以外」が10%以上増加しており依然好調を維持しており、又「電気器具・機械器具用」が国内生産の増加に伴い平均の上回る伸びをしている。
又、包装産業出荷額も平成二十八年62,537億円前年平成二十七年対比97.8%で特に原油安、輸入製品の増加の影響でプラスチック製品の減少傾向が認められた。
当協会の会員が、ネット通販等が大きく売上規模を拡大し、人口減少による需要減、それに伴い労働人口が減少し社会構造が大きく変化する中で、顧客に対していかに付加価値のついた商品を提供できるか、労働生産性をいかに上げていくか、その他、中長期的に会社を維持発展させていくには何をしていくのかが問われるようになると思われます。
当協会はこのように変化する社会の中で、協会会員の発展のために皆様との連携を密にしながら、情報の発信を提供していくことを考え事業活動を展開していきたく思います。
本年も会員、関係各位のご指導ご協力のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。